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中古マンションの住み替えを行う場合に知っておくと役立つポイント

中古マンションの住み替えを行う場合に知っておくと役立つポイント

住宅の住み替えには、様々なパターンがありますが、中古マンションから中古マンションに住み替える方法も、メリットの大きな方法です。住宅の住み替えにはライフステージが非常に大きな影響を与えますが、ライフステージに合わせて適切な住み替えを行うことで、より充実した生活を送ることができます。

住み替えるなら、中古マンションを購入するのが良い

戸建て住宅と中古マンションの資産価値を比較した場合、戸建て住宅は新築から約10年で資産価値が半減、新築から20年で資産価値がほぼ0円になると言われています。一方、中古マンションの場合は、新築から約20年~25年で資産価値が半分になり、その後は長期にわたって、資産価値がほとんど減らない状態が維持されると言われています。

将来的に住み替えを行うのであれば、中古マンションを購入した方が良いでしょう。その理由は、住み替えの時に、それまで住んでいた住宅を売却することになると思われますが、その際に、その物件がマンションンであれば高く売れるからです。

戸建て住宅であれば、敷地となる土地の評価額が高い場合は別ですが、評価額が低い場合、上物である住宅の資産価値はほとんどありませんから、買い替えの際の住宅売却で高い値段が付くということはありません。住み替えの時の旧住宅の売却のことを考えると、マンションを購入した方が良いでしょう

ライフステージと住み替え

住み替えの際、中古マンションにするか戸建てにするかを判断する際に、住宅購入者のライフステージが影響を与えます。例えば、若い世代であれば、仕事が中心の生活になりますので、交通アクセスの良好な駅に近い場所にある中古マンションを購入するのが良いでしょう。

JRや私鉄の駅前周辺を見て頂ければすぐにわかると思いますが、駅周辺はマンションが林立しています。一方、駅前周辺に所在する戸建て住宅はほとんどありません。交通アクセスのよい駅周辺は、中古マンションであれば多数の供給がありますが、戸建て住宅の供給はほとんどありません。

一方、リタイア後に住宅の住み替えを行う場合には、自然豊かな郊外にある庭付き戸建て住宅を購入するのが良いでしょう。リタイア後であれば、通勤のことをあまり考えなくてもよいですから、郊外の物件を購入しても不都合だということはあまりありません。

住み替えの際の注意点

住み替えの際の注意点

住み替えの際は、旧住宅の売却の時期と、新住宅の購入の時期を合わせる必要があります。このタイミングがずれていると、旧住宅の引渡しから新住宅への入居までの間、賃貸住宅などに住むことになり、その期間の家賃や引っ越し費用など、余計に経費がかかります。

住み替えの計画を立てる段階で、売却するタイミングと購入するタイミングを、取引を仲介する不動産会社などを交えて、十分に調整する必要があります。旧住宅の引渡しと新住宅への入居が1日でもずれていると、ホテルなどに宿泊する必要が出てきます。旧住宅を出たその足で、新住宅に入居できるのが理想的です。

新住宅を購入する時点で、旧住宅の住宅ローンは完済しているのが望ましいです。完済していない場合は、新住宅も住宅ローンで購入していると仮定すると、新住宅と旧住宅の2つのローンを抱えることになり、毎月のローン返済額が重荷となります。

住み替えの際、中古マンションは物件が豊富

例えば、「○○駅北口徒歩5分以内」という条件に該当する中古マンションであれば、常時供給があります。一方で、新築マンションであれば、条件に一致するマンションの供給があるのは数年に1回です。中古マンションあれば、都市部であれば、だいたいどのような場所でも供給があるのに対して、新築マンションの供給は限定的です。

「長年住み続けたこの街に住みたい」とか「今度はパークビュー物件に住みたい」といったように、立地にこだわる場合には、中古マンションであれば、比較的簡単に条件に合致する物件が見つかりますが、新築マンションでそれを見つけるのは容易ではありません。

将来的に買い替えることを考えた場合、購入する中古マンションの築年数は20年~25年の物件を購入するのが良いでしょう。この時期に住宅の資産価値は新築時の約半分となり、ここで下げ止まりとなります。この時期に購入しておけば、住み替えの売却時に、購入時点とあまり変わらない金額で売却できる可能性があります。

住み替え時の住宅ローンの取扱い

旧住宅に住宅ローンが残っている場合、旧住宅の住宅ローンを完済する目途が立ってから、新住宅の購入計画を立てるというのが理想的です。新住宅の購入計画を策定する段階で、旧住宅のローンの残高は0円であることがベストですが、残高が残っていても、旧住宅の売却代金でローンの残債務を一括返済できればそれでもよいでしょう。

旧住宅の売却代金で旧住宅のローンの残債務の一括返済ができない場合で、住宅ローンを組んで新住宅を購入すると、旧住宅のローンを新住宅のローンの2つのローンを同時に負担する二重ローンとなります。

二重ローンとなると、月々のローンの負担額が重くなり家計を圧迫します。新住宅の住宅ローンが滞ると、新住宅を手放さざるを得ない事態も起こり得ます。銀行によっては、旧住宅のローンと新住宅のローンを一本化して借り換えローンを実施してくれる場合もありますが、借り換えローンの場合でも、毎月の返済額は単一ローンより重くなるわけですから、返済が滞る可能性が出てきます。いずれにしても、住み替えの際の住宅ローンの取扱いには十分な注意が必要です。

ローンの返済負担率について

ローンの返済負担率について

住み替えをする場合、旧住宅の住宅ローンが残った状態で、新住宅を住宅ローンを組んで購入するとすれば、二重ローンを抱えることになり、月々の返済が重く家計にのしかかります。毎月のローン支払いが家計に与える影響を考慮する指標として、返済負担率というものがあります。

返済負担率とは、1年間の年収に占める1年間の借金返済額の比率のことを言います。例えば、年収600万円の方が、毎月10万円ずつ年間120万円の住宅ローンの返済額があるとすると、返済負担率は120万円/600万円=20%となります。同じケースで、毎月15万円で年間180万円の返済額とすると、返済負担率は30%となります。

十分に余裕をもって返済できる住宅ローンの返済負担率は20%と言われています。返済負担率が20%というと、年収400万円の方であれば、月額約66,000円・年間80万円年収500万円の方であれば月額約83,000円・年間100万円、年収600万円の方であれば月額10万円・年間120万円となります。

マンション住み替えに係る税金

マンションの住み替えにかかる税金としては、不動産取得税と譲渡所得税の2つが考えられます。

不動産取得税は、土地や建物などの不動産を取得した場合に支払わなければならない税金のことです。課税主体は、不動産が所在する都道府県です。新しい中古マンションを購入してから6カ月~1年以内に、都道府県から納税通知書が届きますので、それに従って納税します。不動産取得税の税額は、原則として、土地及び建物の固定資産評価額の4%です。

住み替えの際に、旧住宅を売却することになると思いますが、その売却代金に対して譲渡所得税が課税されます。投資用不動産を売却するのではなく、居住用不動産を売却する場合には、その売却代金の一部は、長期譲渡所得に該当するので、長期譲渡所得税が課税されます。

長期譲渡所得税の税額は、(旧住宅の売却代金-取得費用-譲渡費用-特別控除額)×20%となります。居住用住宅を売却した場合には、3,000万円の特別控除額が適用されますので、旧住宅の売却代金が3,000万円までは、譲渡所得税は課税されません。

定年退職と住み替え

マンションの住み替えが良く行われる時期の1つとして、定年退職(リタイア)時があります。この時には、退職金が入りますので、この退職金を元手にして、マンションの住み替えを行う方が多くいらっしゃいます。

リタイアの時期になると、子供も独立していますので、子育ての時に住んでいたマンションでは広すぎるように感じるようになります。そこで、2人世帯用の中古マンションに住み替えるという方法が考えられます。

また、高齢期になってくると、移動が大変ですので、郊外にあるマンションから、レジャーや買い物に便利な駅に近いマンションに引っ越す方もいらっしゃいます。リタイア後だと、収入の中心が年金となりますので、住宅ローンを組んでのマンション購入は厳しく、旧マンションの売却代金と退職金が新マンション購入の原資となることが多いでしょう。

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